2012年1月、東京電力福島第一原子力発電所から4キロのところで保護されたオスのトラ猫キティがうちにやってきました。原発事故のために取り残され、何か月も一人で生き延びなければならなかったにもかかわらず、人間を信じる心を失っていない愛情深い猫でした。その後元の家族と再会できたことで、原発事故でふるさとを失った人びとの痛みや悲しみが一気に身近なものとなりました。そこで、キティという一匹の猫の視点から、原発事故によって福島の人々と動物たちに何が起こったのかを語る本を作ることにしたのです。出版以来、多くの読み聞かせの会で使われているとのこと。福島のことを忘れないために、ぜひ息長く語り継がれていくことを願っています。
小学館 2012年11月12日刊行 本体1,500円+税
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