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かつて戦場や環境破壊の現場を取材し、長年病や罪などさまざまな困難を抱えて生きる人々の人生に触れるうち、その思いは私のなかで深く育ってきました。

ふだんはどんなに自然から切り離された生活をしていたとしても、私たち人間は自然界の一部です。私たちの中には自然と調和するリズムがあり、深く根を下ろした動物や植物との絆があります。

私の本は、犯罪や非行をした人、虐待を受けた子どもたち、難病とともに生きる子どもたち、戦争で破壊された社会などを再生するために、世界中でおこなわれているさまざまな動物や自然を介した取り組みをテーマにしています。

お互いのいのちを尊び、ともに生きるために、多様性を認め、異質な他者を受け入れる寛容な社会をつくるために、私たちには何ができるのか。本をとおしてお伝えする試みの中から、そのヒントが見つかることを願います。

大塚 敦子

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